フォーサム2018 東京  コンタクトレンズ学会 若林

 

軽度の乱視を含めた乱視矯正の重要性

ぼやけた像は調節を刺激 不快な症状を訴える(頭痛 肩こりも多い)

-1.00D前後の軽度乱視でも 頭痛 肩こり 眼精疲労の原因となっていることも

球面SCLで視力が良く出ているし患者さん自身見え方に不満がないなど

視力がよくても見え方に不満がなくても弱度の乱視矯正がトーリックの適応になることもある。

臨床データ –0.75D以上の乱視があり単焦点を使用中

2Weekシリコンハイドロゲルトーリックを初めて試す

2週間後 見え方が良くなった85%

装用感が良くなった73%

見え方の質が変わり 患者さんの満足度もUPしている もっと積極的にトライしては・・?

乱視を残した方が微調整が効いて便利な人もいることを忘れずに

球面SCLによる問題点

  • 残余乱視のための視力不良
  • 見え方の質の低下
  • 過矯正になりやすい

世界の乱視処方状況について (2017年度)

イギリス オランダ アメリカ 30~35% 世界平均25%

日本15%はと低い。 何故?

処方が面倒 難しいのもあるが軽度の乱視が見逃されてるというのもある

 

 広告の自主規準   コンタクト協会の適正範囲

 

広告の自主規準 = コンタクトレンズの広告が虚偽 誇大にあたらないようにするとともに

適切な品位と信用をたもつこと

広告を行うものの責務

使用者がコンタクトレンズを適正に入手し使用することが出来るように正確な情報を伝え

コンタクトレンズの乱用を助長する表現をしてはならない

おしゃれ目的のコンタクトレンズであっても使用方法を間違えば眼障害を引き起こすことから

広告時において美容器具を連想させる言い回しをしてはいけない。

アイドルや俳優などを起用しているそうゆう誇大広告もどーか という意見もあった。

罰則的な法の規制はなく CL協会は眼科医に指導は出来るがメーカーへの直接指導はできない。

 

医師の指示に基づく販売を徹底

 

厚労省は「処方箋不要」「検査不要」は不適切ということで定期的な眼科受診を指導

定期的に眼科医指導を行っているが眼障害トラブルは減少していない

石川県では アイテムとして「CL管理手帳」を学術費10万円かけて試作

希望のあった眼科医に配布するも 賛否両論 学術費をかけてまですることなのか

という意見も出ていた。試作品についてすべての眼科医が参加していることではない

希望のあった眼科だけでのトライだそう 管理手帳の効果は今後報告するとのことでした。

啓発の継続は力なり・・と取り組んでいることを熱弁されていた

使用者への安全性 情報提供 定期的な受診を促すアイテムの1つになるのだろうか・・と感じた。

患者さんに対面し 安全性 情報の提供 信頼関係を築くことを意識したい。

 

消費者の実態調査から

インターネット調査 15歳~59歳 女性を対象

ネット・ドラッグストアー・雑貨店等の購入者 50%以上

うち5人に1人がカラーコン(カラーコンの市場30億円)

レンズ購入時に情報提供や受診推奨を受けたという人は66%だった

安易に購入できることから眼障害も多く眼病に対しても発見が遅れている例も多々ある

自覚症状がなければ眼科の受診率は低く 3年~5年受診せずに購入し続けている人もいる

特にgla自覚症状がない分 定期的な眼科受診を促し見合った必要な検査をし早期発見に努め

今後の方針フォローの必要性を理解していただかないといけないと再確認した。

 

 

ドライアイの治療薬 使い分け

 

仕事でPCを使用する3人に1人 高齢者の約7割はドライアイ

コンタクトレンズ装用者の50%はドライアイ症状を訴えている

ジクアスVSムコスタ

オフィスワーカー PC1日4時間以上  2・4・8Wと臨床

BUTに関してジクアスに優位あり

自覚的なドライアイ症状訴え+上皮障害あり→ムコスタ

ジクアス1回点眼で40~50分効果あり

4wで水濡れ性がUPし自覚的な見え方が安定した。

ヒアレインの効果は10~15分

自覚症状が強い訴えにはジクアス。涙液に働く効果が出るには時間がかかるが長期の使用により自覚症状が軽減した。

摩擦関連眼表面の異常には上皮に働くムコスタが有効

糸状角膜炎 涙液分泌低下による摩擦に対してムコスタは摩擦を軽減させる効果大

抗炎症作用があり眼痛など自覚症状を軽減させる

白内障術後のドライアイ 水濡れ性が悪く、BUT悪化 コブレットセル減少のため

ムチンの補給をしましょう。

 

 

ランチョンセミナー

・信頼が育まれるコミュニケーションの秘訣  元マクドナルド伝説の店長 中村氏

現場経験をもとにチームづくりや人間関係を良好にするポイントについての話し

アイコンタクトよりもハートコンタクト

目を見て離すだけではベストとはいえず ハートを相手に向けるコミュニケーションを心掛ける

表情や声のトーンは ハートを向けると相手が見えなくても伝わる

言葉なくてもコミュニケーションは取れる

チーム内の雰囲気を良くするには・・

遠慮はしなくていいが相手に配慮はすること

言葉は大事    忙しくて 「疲れた~」はダメージ言葉

「今日は頑張ったね」などプラスになるような言葉を日ごろから使う

人は無意識に働いていると相手の悪いところに目がいきイライラしストレスになる。

今日1日のことをディリーフィードバックしましょう。

「お疲れさま」と当たり前の言葉にプラス一言の習慣をつけよう

スタッフが定着している病院は患者さんの信頼感もUP 不安は安心に変わる

このランチョンはためになる話しでした聞き入ってました。

人を引き付けるだけの話術 話すスピード 間合い 声のトーンや大きさ・・さすがコンサルって感心しました。共感できること多くためになる話を聞けて良かったです。

 

円錐角膜 上級編

糸井先生のお話を初級編から3年間受講しました。

今回は臨床現場における対処法がメインでした。

円錐角膜で球面HCLでカバーできる人がほとんどで後、多段階HCL→ピギーバックの順でした。

現場ではタイトフィッティングを診ることが多いとのこと

重度の円錐角膜では中央部と周辺部の曲率が大きく異なりパラレルフィッティングは得れない

周辺部のフィッティングを重視すること下方の浮きは気にせずに

重要観察ポイントはベベル この評価が技量を左右すると

装用感 涙液交換に大きく影響する。

上記で約85%の患者さんが球面HCLでカバーしていると

角膜上皮過形成や角膜上皮障害を繰り返す症例にはピギーバックで対応(4.6%)しているとのこと

ピギーバックのレンズ選択として 原則 1DAYMOIST BC8.5 –0.25~-0.50を使用

重度の円錐角膜の場合 シワが出来やすいので注意は必要

上皮障害を起こしている患者さんのレンズをチェックすると内面の汚れが原因となっていることが

殆どだそう。現状レンズの状態を見て把握してもらい患者洗浄方法の確認及び指導が必要だと。

糸井眼科 レンズ内面の汚れに対しての対応は

  • 十分なこすり洗い
  • 研磨剤入りクリーナーによるこすり洗い
  • イソピロピルアルコールを含むクリーナーによるこすり洗い
  • プロージェントの併用(院内にて)
  • 汚れにくい素材へ変更

というのが 現状だそうです。

翼状片の患者さん 1つの選択しとしてUVカットのHCLも良いでしょう。

 

バイオフィルムの話し

角膜炎 特に両眼に発症したものに対し レンズケースを疑え

ケース内にバイオフィルムが形成され汚染

レンズの管理 取り扱い注意 レンズケースの洗浄 乾燥は徹底しましょう。

汚染されたケースは新しくしましょう。

装用者の8割はMPS こすり洗いやケースの乾燥はもちろんのこと ケアーの管理が不十分な

患者さんには過酸化水素(AOセプト)へ変えてみる提案もしてみようと思いました。

現状はアレルギー症状やドライアイの患者さんには過酸化水素で対応中。