OCTアップデートセミナー 矢野

黄斑部無血管帯(FAZ)と黄斑部血管密度について

既往なし、HT、DMのFAZを比べるとDMのFAZに拡大が多く見られるとの報告がある。

DMRの抗VEGF薬の反応性についても、網膜深層の血管密度減少、FAZ拡大、毛細血管瘤があることで反応が悪いことが予測される。

緑内障ではFAZの形が不規則で中心視野障害の症例では周辺視野障害型の症例と比べてFAZの面積が大きい。正常眼と比べて黄斑部血管密度は低下する。ただ、視野障害出現前の極早期から低下を認めている可能性は報告されているが、黄斑部血管密度は乳頭周囲血管密度と比べ、診断精度はやや劣るという報告がある。

その他にFAZの大きさでアルツハイマーのスクリーニングに有用では、という報告もある。

 

脈絡膜について

年齢と共に脈絡膜厚は薄くなる。近視や黄斑円孔でも薄くなる。原田病では炎症期に脈絡膜厚が増加し、ステロイド治療により減少する。これは脈絡膜の間質と血管腔のうち、間質の変化によるところが大きい。

網膜色素変性では全体に脈絡膜は薄い。中央(正常の部分)では間質と血管腔の比率も正常だが耳側と鼻側では間質の割合が大きくなり、血流が悪くなっていることが分かる。

AMDでは脈絡膜の内層が狭小化している。片眼性のAMDの5人に1人は僚眼にCNVが存在しているとの報告がある。

 

アンギオでの観察すべき点とアーチファクト、FAとの差について

得意分野は網膜の血流、無灌流領域と網膜新生血管、脈絡膜の血流、脈絡膜新生血管等。

FAの方が得意な毛細血管瘤による黄斑浮腫やCSC、PCVのポリープ検出等はアンギオでのアーチファクトに気をつける。アンギオでは毛細血管瘤は実際よりも少なく検出される。

BRVOの例では出血部位が初期のアンギオで無灌流領域として撮影される。抗VEGFを施行し、浮腫が減少してからのアンギオでは出血が吸収されており、無灌流領域が減少しているように撮影される。本当に減少したのかアンギオだけでは見極めが困難である。

 

第59回日本視能矯正学会報告 大嶋

2018.11.10-11

教育講演では中村かおる先生の色覚検査と対応の実際を聴きました。

学校での色覚検査が再開され、眼科一般診療の場でも色覚検査が急に増えた。

先天色覚異常は程度にもよるが常に色を誤認するわけではなく、条件により変わる。

面積が小さい、低明度、低彩度である、周囲が暗い、提示時間が短い、物体色より光源色 等の方がより誤認しやすい。

正常色覚の感覚に置き換えることは難しく、本人の自覚も乏しいが、注意深く見た時は誤りにくく、また学習により間違いにくくなるので、本人が色覚異常を理解し、どの色を間違いやすいかなどをわかっていると日常生活に大きな支障が生じることはない。

色彩感覚以外は異常はないので、色以外での判別の仕方を見つけ、わかりにくい時は周りの人に尋ね助けてもらえるようになっておくことも大切である。

学校で過度に配慮されると社会に出てから困ることが多くなるので、把握してもらうことは大事だが、過敏になりすぎてはいけない。

色覚異常の補正眼鏡は特定の色を見分けやすくはするが、特定の色以外は逆に見にくくなるので実用性には乏しい。

一般外来での検査では石原表をまず行う。

石原表は2013年にでたⅡでは環状表があり、正常者、異常者共にどの方向かに切れ目があり答えることができるので、数字が読めない、他者と違うというストレスがなく、また年少者にも検査しやすくなっている。

曲線表は初版作成時の文字を読めない大人のためのもので、逆に年少児には境界線が不鮮明であるため判別しづらく、向かない。使用しなくてよい。

38表中、曲線表を除く22表を検査し、先ず後ろの環状表から、そして次に数字表の順番で、22表中の誤読数を計算。誤読4表以下は正常。5~7は異常疑い。8以上で色覚異常と判定する。

幼児では色覚が未発達であったり、環境条件などが結果に影響し、応答が不安定で判断に迷う症例も多い。

判定に迷うときは1年でなく2~3年あけてから再検すると良い。

女子が読めないときは、先天色覚異常(0.2%)誤読かなり多い。保因者(10%)誤読はないか少ない。

又は心因性。

石原表で異常と判定したら、パネルD-15で程度判定を行う。パネルD-15は1回目で明らかに判定できれば2回測定する必要はない。

異常か正常か怪しい時は無理に判断せず疑いとすればよいのがわかって少し気が楽になった。

 

ゲームやスマホによる急性内斜視は反則空間無視のように視空間無視(失認)の状態。近業に順応しすぎた結果、遠方視が不要となり適切な開散運動が欠如、脳が遠圏を無視(ネグレクト)してしまう。遠見複視は-。

近見反応測定装置「両眼波面センサー」では輻湊・調節・縮瞳の近見三反応を同時に見ることができる。

両眼それぞれに1台ずつ波面センサーと全眼部カメラが搭載され、屈折度、高次収差、視線方向、瞳孔径を両眼同時に測定可能である。

商品化はされていない。

健常者に測定を行うと、視標の距離の変化に伴ってまず輻湊反応が生じその後調節反応、瞳孔反応の順で反応することをとらえることができた。

内斜視は眼位だけでなく、調節、瞳孔の反応も悪い。

間歇性外斜視の手術前は輻湊はなんとかできているが屈折は常に近視寄りで調節リードが起こっているが、手術後、調節、瞳孔反応とも正常に近くなる。

輻湊不全は調節もうまく機能していない。プリズム治療により調節も正常に近くなる。

眼位の異常による眼精疲労は輻湊の問題だと思っていたが、三反応のが連動し合っていることがデータにより良くわかった。製品化されていないのが残念である。

 

視力正常で視覚異常を訴える黄斑上膜症例。

歪みがなく、矯正視力正常なERM症例でも低照度になると視力が低下しやすい症例があり、視力表の輝度、室内の照度には注意を必要とする。

変視症と低照度視力の低下は違った機序で起こる。

 

メガネレンズのJIS規格の改正(2018.10.1~)

改正前

視感透過率8%以下のレンズ 運転における使用禁止

視感透過率75%未満のレンズ 薄暮または夜間運転時の使用禁止

改正後

視感透過率8%以下のレンズ 運転用または路上での使用禁止

視感透過率75%未満のレンズ 薄暮または夜間における運転用または路上での使用禁止

 

上記の規定により、運転者だけでなく、路上歩行のおけるすべての眼鏡レンズ装用者が対象となった。

医療目的に処方された特定の透過率または吸収率の特性を持つレンズは適応外となる。

 

 

フォーサム2018 東京  コンタクトレンズ学会 若林

 

軽度の乱視を含めた乱視矯正の重要性

ぼやけた像は調節を刺激 不快な症状を訴える(頭痛 肩こりも多い)

-1.00D前後の軽度乱視でも 頭痛 肩こり 眼精疲労の原因となっていることも

球面SCLで視力が良く出ているし患者さん自身見え方に不満がないなど

視力がよくても見え方に不満がなくても弱度の乱視矯正がトーリックの適応になることもある。

臨床データ –0.75D以上の乱視があり単焦点を使用中

2Weekシリコンハイドロゲルトーリックを初めて試す

2週間後 見え方が良くなった85%

装用感が良くなった73%

見え方の質が変わり 患者さんの満足度もUPしている もっと積極的にトライしては・・?

乱視を残した方が微調整が効いて便利な人もいることを忘れずに

球面SCLによる問題点

  • 残余乱視のための視力不良
  • 見え方の質の低下
  • 過矯正になりやすい

世界の乱視処方状況について (2017年度)

イギリス オランダ アメリカ 30~35% 世界平均25%

日本15%はと低い。 何故?

処方が面倒 難しいのもあるが軽度の乱視が見逃されてるというのもある

 

 広告の自主規準   コンタクト協会の適正範囲

 

広告の自主規準 = コンタクトレンズの広告が虚偽 誇大にあたらないようにするとともに

適切な品位と信用をたもつこと

広告を行うものの責務

使用者がコンタクトレンズを適正に入手し使用することが出来るように正確な情報を伝え

コンタクトレンズの乱用を助長する表現をしてはならない

おしゃれ目的のコンタクトレンズであっても使用方法を間違えば眼障害を引き起こすことから

広告時において美容器具を連想させる言い回しをしてはいけない。

アイドルや俳優などを起用しているそうゆう誇大広告もどーか という意見もあった。

罰則的な法の規制はなく CL協会は眼科医に指導は出来るがメーカーへの直接指導はできない。

 

医師の指示に基づく販売を徹底

 

厚労省は「処方箋不要」「検査不要」は不適切ということで定期的な眼科受診を指導

定期的に眼科医指導を行っているが眼障害トラブルは減少していない

石川県では アイテムとして「CL管理手帳」を学術費10万円かけて試作

希望のあった眼科医に配布するも 賛否両論 学術費をかけてまですることなのか

という意見も出ていた。試作品についてすべての眼科医が参加していることではない

希望のあった眼科だけでのトライだそう 管理手帳の効果は今後報告するとのことでした。

啓発の継続は力なり・・と取り組んでいることを熱弁されていた

使用者への安全性 情報提供 定期的な受診を促すアイテムの1つになるのだろうか・・と感じた。

患者さんに対面し 安全性 情報の提供 信頼関係を築くことを意識したい。

 

消費者の実態調査から

インターネット調査 15歳~59歳 女性を対象

ネット・ドラッグストアー・雑貨店等の購入者 50%以上

うち5人に1人がカラーコン(カラーコンの市場30億円)

レンズ購入時に情報提供や受診推奨を受けたという人は66%だった

安易に購入できることから眼障害も多く眼病に対しても発見が遅れている例も多々ある

自覚症状がなければ眼科の受診率は低く 3年~5年受診せずに購入し続けている人もいる

特にgla自覚症状がない分 定期的な眼科受診を促し見合った必要な検査をし早期発見に努め

今後の方針フォローの必要性を理解していただかないといけないと再確認した。

 

 

ドライアイの治療薬 使い分け

 

仕事でPCを使用する3人に1人 高齢者の約7割はドライアイ

コンタクトレンズ装用者の50%はドライアイ症状を訴えている

ジクアスVSムコスタ

オフィスワーカー PC1日4時間以上  2・4・8Wと臨床

BUTに関してジクアスに優位あり

自覚的なドライアイ症状訴え+上皮障害あり→ムコスタ

ジクアス1回点眼で40~50分効果あり

4wで水濡れ性がUPし自覚的な見え方が安定した。

ヒアレインの効果は10~15分

自覚症状が強い訴えにはジクアス。涙液に働く効果が出るには時間がかかるが長期の使用により自覚症状が軽減した。

摩擦関連眼表面の異常には上皮に働くムコスタが有効

糸状角膜炎 涙液分泌低下による摩擦に対してムコスタは摩擦を軽減させる効果大

抗炎症作用があり眼痛など自覚症状を軽減させる

白内障術後のドライアイ 水濡れ性が悪く、BUT悪化 コブレットセル減少のため

ムチンの補給をしましょう。

 

 

ランチョンセミナー

・信頼が育まれるコミュニケーションの秘訣  元マクドナルド伝説の店長 中村氏

現場経験をもとにチームづくりや人間関係を良好にするポイントについての話し

アイコンタクトよりもハートコンタクト

目を見て離すだけではベストとはいえず ハートを相手に向けるコミュニケーションを心掛ける

表情や声のトーンは ハートを向けると相手が見えなくても伝わる

言葉なくてもコミュニケーションは取れる

チーム内の雰囲気を良くするには・・

遠慮はしなくていいが相手に配慮はすること

言葉は大事    忙しくて 「疲れた~」はダメージ言葉

「今日は頑張ったね」などプラスになるような言葉を日ごろから使う

人は無意識に働いていると相手の悪いところに目がいきイライラしストレスになる。

今日1日のことをディリーフィードバックしましょう。

「お疲れさま」と当たり前の言葉にプラス一言の習慣をつけよう

スタッフが定着している病院は患者さんの信頼感もUP 不安は安心に変わる

このランチョンはためになる話しでした聞き入ってました。

人を引き付けるだけの話術 話すスピード 間合い 声のトーンや大きさ・・さすがコンサルって感心しました。共感できること多くためになる話を聞けて良かったです。

 

円錐角膜 上級編

糸井先生のお話を初級編から3年間受講しました。

今回は臨床現場における対処法がメインでした。

円錐角膜で球面HCLでカバーできる人がほとんどで後、多段階HCL→ピギーバックの順でした。

現場ではタイトフィッティングを診ることが多いとのこと

重度の円錐角膜では中央部と周辺部の曲率が大きく異なりパラレルフィッティングは得れない

周辺部のフィッティングを重視すること下方の浮きは気にせずに

重要観察ポイントはベベル この評価が技量を左右すると

装用感 涙液交換に大きく影響する。

上記で約85%の患者さんが球面HCLでカバーしていると

角膜上皮過形成や角膜上皮障害を繰り返す症例にはピギーバックで対応(4.6%)しているとのこと

ピギーバックのレンズ選択として 原則 1DAYMOIST BC8.5 –0.25~-0.50を使用

重度の円錐角膜の場合 シワが出来やすいので注意は必要

上皮障害を起こしている患者さんのレンズをチェックすると内面の汚れが原因となっていることが

殆どだそう。現状レンズの状態を見て把握してもらい患者洗浄方法の確認及び指導が必要だと。

糸井眼科 レンズ内面の汚れに対しての対応は

  • 十分なこすり洗い
  • 研磨剤入りクリーナーによるこすり洗い
  • イソピロピルアルコールを含むクリーナーによるこすり洗い
  • プロージェントの併用(院内にて)
  • 汚れにくい素材へ変更

というのが 現状だそうです。

翼状片の患者さん 1つの選択しとしてUVカットのHCLも良いでしょう。

 

バイオフィルムの話し

角膜炎 特に両眼に発症したものに対し レンズケースを疑え

ケース内にバイオフィルムが形成され汚染

レンズの管理 取り扱い注意 レンズケースの洗浄 乾燥は徹底しましょう。

汚染されたケースは新しくしましょう。

装用者の8割はMPS こすり洗いやケースの乾燥はもちろんのこと ケアーの管理が不十分な

患者さんには過酸化水素(AOセプト)へ変えてみる提案もしてみようと思いました。

現状はアレルギー症状やドライアイの患者さんには過酸化水素で対応中。

 

 

 

 

 

 

第61回日本コンタクトレンズ学会 2018 年 10 月 25 日 (木) 鳥井

CLとアレルギー

CL自体がアレルギーを起こすことはない。

CLの沈着した脂質、タンパク質、ムチンや環境由来の汚れが瞼結膜と接触しアレルギー反応を誘発する

新しいレンズを装着するとまずタンパク質汚れが付着しその後、スギ花粉抗原が付着する。電気的付着したタンパク質はMPSでこすっても除去できない。

1DAY CLを勧める。

 

CL装用時の眼不快感  (CLD)

装用時のみで非装用時は症状消失

乾燥感が一番多く時間がたつにつれ増加する。

CLDはCL(素材、フィッテング、ケア)と環境(煙、クーラー)の問題。

CLに付着する汚れが装用時の不快感になる。こすり洗いにより改善効果あり。タンパク質汚れは摩擦や親水性を悪くさせるのでMPSの適切なこすり洗いはタンパク質を除去しCL物質を改善させるのでCLDの軽減に有用である。

 

 微生物の除去、感染症予防、タンパク質汚れによる不快感

こすり洗いは秒数、時間ではなくしっかりとこする事。

不適切な使用・表面の傷・ケースの乾燥できていない事により細菌存在・CLケースに菌が付着しバイオフィルムを作る。バイオフィルム=感染症

緑濃菌は酸素透過性が低いほど増える。

CLのケースは洗浄もだが乾燥も大事。不適切な使用で表面の傷、乾燥できていないケースで細菌存在しケケース付着しバイオフィルムを作る。

ケースの洗浄・乾燥を多くお話しされていたのでハンドリングチェック項目は今ので正しいと確認できた。

 

SCLの内面と角膜で生じる角膜上皮障害

(エッジとの摩擦、フィッテング、涙液)

装着液使用すると潤いを満たし上皮障害軽減する。

他メーカーではサークルレンズの乱視用と遠近の紹介されていた。年齢問わずサークルレンズの方が増えているよう。(AIRE)

 

 

 

生涯教育基礎Ⅱを受講しました。 2017 年 10 月 21 日 (土) 鳥居

緑内障の講義では後期緑内障での視野検査10-2の重要性についてお話し。

24-2で異常がなくても16%に10-2で異常検出。(30-2との比較なし)

アムスラーと10-2の結果はよく相関するので中心異常がでればアムスラーと比較するのも良い。

DCT、SLTのお話しは詳しくされませんでした。

 

リポフスチンは30歳になるとたまってしまい30歳過ぎるとRPE下に油がたまる。

CSCにルテイン内服。ルテインがサングラス効果により見え方改善。視力向上。

詳しく聞きたい箇所でしたが聞けず残念でした。

 

視力に関する日常視の評価 一番見やすい場所まで顔を近づける。どの距離で見たい文字が見えるのか?近づけて見えれば拡大はなしでよい。

中心部の視野障害への対応として偏心視の利用、像の拡大、コントラストの改善や適正な明るさ・照明。

見え方の理解 見えるか?と聞くと見えると答えてしまう方が多いので具体的に聞くことが大事。本の文字は見えるが時計の針は? 黒板の文字÷+の間違えが多い

 

黄斑疾患の患者さんはロービジョンケアをうけて初めてQOLに向上がみられる。時間経過だけではQOLは変わらない とゆう言葉を聞きロービジョンケアの重要さを改めて考えることができた。

外来でロービジョンケアの機会は少ないが生涯教育で学んだことが外来で生かせたら良いと思う。

フォーサム2017 大阪 7/14~7/16        鳥居

コンタクトレンズケア

こすり洗いにより微生物を100分の1に減らすことができるがこすり洗いの回数が少ない方が多い。(2.3回から10回程度。)

脂は固まりやすいので脂質による汚れは装着時固まりによりかすみを感じるが装用していると脂が溶け出し見え方が改善される。

気温が30度以上になると微生物が急増するので7月から9月特に注意。

コンタクトケース内に付着したバイオフイルム内の細菌がアカントアメーバーの餌になる。コンタクトレンズ装用者では不適切なレンズ使用により両眼発症となり得る場合が多い。

溝のあるケースは特に注意。

ケースの乾燥目安時間はHCLで16時間、SCLで8時間必要。

(温度25度以下・湿度50%以下が目安。)

ケース消毒はHCL90度以上のお湯で1分、SCL70度1分で消毒すると良い。

(ポットのお湯をかけて3分でも可)

コンタクトレンズケースの取り扱いの重要さを改めて感じた。

1か月交換が目安だがそれだけではなく乾燥や消毒の必要さを伝えていきたい。

 

トーリック

乱視矯正により視力クオリィ向上。眼精疲労軽減。

眼鏡では乱視度数入り50% コンタクト乱視使用少なく13%

適応はレフ値にて1.5以上。オーバーレフにて1以上乱視が残る場合。

 

付加価値コンタクトレンズ

コンタクトレンズ型センサー糖尿病を涙から評価する。涙に含まれる糖の濃度を調べることができる。

眼圧センサーコンタクトレンズ

日内変動、体位により眼圧が変動するので寝ている状態で眼圧を調べる。

眼圧の数値は測定できないが変動に伴う角膜形状を調べる。

日内変動を考慮して点眼を決めるがそれでも下がらない場合は手術やSLT勧める。

SLTは変動少なく夜間に眼圧が上がる夜間高眼圧に適している。

フォーサム2017 大阪 7/14~7/16        若林

7/15から2日間 コンタクトレンズ学会に参加

各メーカーからトーリックやマルチフォーカルなど新製品の説明

円錐角膜とコンタクトレンズ

付加価値の付いたコンタクトレンズ

コンタクトレンズ処方と適正販売

など 今回のレンズ学会は大変有意義な内容だったと思います。

 

 

現状 コンタクトレンズの購入方法は、眼科・量販店・眼鏡店・ドラッグストア・雑貨店・インターネットと

多様化しそのなかでもコンタクトレンズのネット販売が許可されている国(日本・ドイツ・イギリス)が急速に伸びている。

眼科診察を受けずにコンタクトレンズを購入するケースが増加しそれに伴い眼障害も増加している。

眼障害の原因として レンズ管理不良や長時間装用、装用したまま寝ているなど不適切な使用によるもの

“危険性があることを認識してもらわないといけない”とのことから

厚労省は、目の健康・安全が守られるよう定期的に眼科を受診するよう推奨をしている。

コンタクトレンズ協会では、適正販売のあり方について厚労省へ要望書を出したり

情報を共有し意見交換も行ってはいるが、縦割り行政の中ではいまだ十分な効果が得られなかったそうです。

コンタクトレンズ診療を向上させるために定期検査時には、患者さんに情報提供するよう指導あり

処方に関する知識と技術

分かりやすい説明

診てもらうと安心できると感じてもらうこと

以上のことを念頭に置き携わっていきたい。

 

糖尿病患者の血糖値測定方法

マウスガードセンサー マウスピースを装着 口の中の唾液情報がウォッチへ。違和感も殆ど無く血糖値測定できる。

ソフトコンタクトレンズ型バイオセンサー 連続装用可能なソフトコンタクトを装用し涙の成分から血糖値を継続的に測定する。

眼圧が低いのに視野の進行がみられる場合 日内変動の測定を把握できることは非常に有益。

体位を変えるだけでも眼圧は変動し 夜間の睡眠中が一番高い

スイスのメーカー24時間眼圧傾向を観察できる トリガーフィッシュ

ソフトコンタクトレンズに内蔵されたセンサーで眼球内圧力の変化から角膜曲率の変化を計測

24時間モニター可能 アンテナやデータケーブルなど体に装着しておかないといけなく 患者さんへの負担が軽減されるものであればいいな・・

とも思いました。やはり問題点はまだまだ有りそうだとも言われていました

海外では 外来で対応していることも 日本ではまだ未承認とのこと。

色々な付加価値の付いたコンタクトレンズ研究の凄さに驚きと感動しました。

 

使い捨てレンズが世の中に出てきて 素材も変わり 遠近両用コンタクトなど屈折矯正用コンタクトレンズも多々出てきましたが

私的には、乱視矯正用+マルチフォーカルがあれば 試してみたい・・と常に思う。

遠近両用ソフトコンタクトレンズを初めて装用する患者さんだけではなく

使用中の度数の見直しなど見え方への不満が出た時の度数調整方法

殆ど先生方は 年齢に関わらず 加入度数は低めから・・で

球面度数については 完全矯正から0.50~1.0プラスより 近くの見え方の必要性によりモノビジョン・モデファイドビジョンを考慮する。

両眼視にて具体的にものを見てもらう 自覚的な見え方を重視する。

度数調整のタイミング 数日から1週間で実際の見えかたや 装用感 問題ないか聞き取りに時間をかける。

度数の見直しをしても 遠方・近方とも満足が得られなければ メーカ=種類を変えてみる。というような処方手順が多かったです。

 

いつもの対応の仕方とほぼ同じだと確認しました。

ただ マルチのトライは慣れが必要なので 慣れてもらうため1~2週間 トライしてもらってます。

生活環境を把握するため聞き取りに時間をかけ満足のいく提案を心がけます。

 

円錐角膜とコンタクト

道玄坂 糸井先生の講義

今回は 中級編ということで フルオパターンの評価方法でした。

フルオパターンの確認方法は基本 ベベル部分をみる。

装用感や涙液の交換 センタリングに影響する。

下方の浮きを気にせず 中間周辺部はややフラットに合わせる

下方の浮きを少なくする場合は レンスサイズ小さくする。

画像にてフルオのパターンを見ながらの講義で わかり易く勉強になりました。

視能矯正学会報告 大嶋

アトロピン硫酸塩の副作用の発症率とシクロペントラート塩酸塩との屈折差の比較

アトロピンの濃度は5歳未満0.5% 5歳以上1.0% を使用する。

1日3回 5日間 又は 1日2回 7日間 点眼

保護者への説明

アトロピン検査が必要な理由

点眼方法 両眼に1滴ずつ点眼すること、副作用防止のため1~2分間涙嚢部圧迫。

点眼の効果で羞明、近見障害がでる。

発熱、顔面紅潮などの副作用と思われる症状がでたら点眼を中止し、そのほかにも以上あれば病院に連絡する。

本人以外が使用しない。保護者が責任を持ち保管する、使用後は破棄すること。

副作用 83例中3例 (3.6%)顔面紅潮や発熱だったが、いずれもすぐ治まり点眼続行できた。

3例中1例は1年後に再度アトロピン検査をしていたが問題なく施行できた。

シクロペントラートとの屈折差は平均すると0.5~1.0D程度であるが、サイプレ点眼で処方した眼鏡で視力の向上が見られず、アトロピン検査を施行し、+2.0程度の度数差が出た症例もあった。遠視度数を強めたことで視力の向上が得られた例もあり、点眼には手間もかかるが、副作用も少なく調節麻痺効果の大きいアトロピン検査は内斜視や屈折異常弱視には積極的に提案すべきである。また、調節麻痺効果が残ってるうちに処方眼鏡を装用することは健眼の視力が良好な不同視弱視には有用である。

 

大きな中心暗点の症例に対するロービジョン訓練の試み

大きな中心暗転のあるロービジョン患者にとって周辺に残された視野の活用は非常に難しいが有効視野の理解と偏心視獲得のための眼球運動訓練を指導し、家庭訓練を行うことで、訓練前右眼耳側のみ用いて見ていたが、左眼の耳側も用いて見ることができるようになり、固視交代により拡大読書器を用いての読み効率が良くなった。

患者自身の意識の有無にかかわらず、自然に偏心視を獲得することもあるが、中心部が見にくい患者に対し医療関係者が早い時期に偏心視の評価及び指導をすること、 患者本人が病態を理解し高いモチベーションで訓練することで、安定した偏心固視を獲得し、視機能の活用範囲を広げることで患者のQOLが上がる。

ORTeで日常視に近い状態で遠見立体視の定量ができる。また、TSTでの近見立体視の結果とも相関がみられる。

 

アトロピン検査は行っていないが、サイプレジンだと調節麻痺効果が不完全な場合があること、弱視治療の際、視力の向上が見られない際はアトロピン検討、遠視のUPも考慮したい。

黄斑部疾患の患者さんの視野状態の把握も大事だと思った。中心暗点がある患者さんへのケアを外来でももう少しできればと思う。

ORTeはまだまだ活用の幅があると思いました。遠見立体視が測れるようスペースの工夫をしたいです。

視能訓練士協会基礎教育プログラムⅢ 大嶋

1日目視能矯正、2日目視能障害について、それぞれグループワークで症例検討、発表、解説フィードバック

1日目 視能矯正

不同視弱視、微小斜視弱視の症例の検査、訓練を学ぶ。

アトロピン点眼での調節麻痺は特に健眼の屈折値がサイプレと違うことがあるので、推奨される。

固視検査が重要。

メガネで視力が伸び悩む不同視弱視は微小斜視弱視を疑う。健眼遮閉の延長や、斜視弱視にはアトロピンペナリゼーションが有用。パッチで数か月最高視力出してから検討。固視交代をさせる。

2日目 視能障害

黄斑変性での中心暗点患者へのロービジョン

視野検査結果から得られた偏心視の指導。

拡大鏡の必要パワーの算出方法

中心暗点があると視力値で予測した倍率より予想を超えて拡大が必要。

読めるpont/読みたいpont で倍率を割り出す。国リハ近見チャートにて1分間に読める文字数をカウント。臨界文字サイズ、最大読書速度がわかる。

視能訓練士生涯教育制度 基礎プログラムⅠ

視能訓練士生涯教育制度 基礎プログラムⅠ

2016年9月17日~19日 3日間で13講義受講しました。鳥居

<入力系  屈折、視力>

眼鏡合わせの際に必要な情報として使用目的の把握(使用状況、使用目的)

手持ち眼鏡の検査(現眼鏡での満足度の確認)

現眼鏡の確認の際、大事な事は患者さんの満足度であり度数が合ってない場合でも無理に合わさなくても良い。過矯正、低矯正であってもそのまま使用して頂くことが多い。

遠近両用眼鏡で見えにくさの訴えがあった場合、考えられる原因としてフレームの大きさ、レンズ設計(累進帯)、フィッテングがある。

近くが見えにくい訴えではフレームが小さめの場合に多い。累進帯が長いと下方に度数が入っていないことが多い。

フッティングも重要になってくるのでフレーム、フッティングをしっかり見て頂ける連絡の取り合える眼鏡店を見つけておくことが必要であるとお話されていました。

<統合系   両眼視>

定性検査でまず大事なのは最初に見た印象。待合での様子や自然な頭位をよく観察すること。結果と印象、自然頭位が合っているか?を必ず確認する。

チトマスステレオテストにて240秒得られた場合何を考えるか?

視力0.6の場合→入力系

1.5の場合→統合系

と視力検査をしっかり行ってから頭の中で入力・統合・出力を考えながら検査を行う。

<出力系  眼位・眼球運動>

正常眼球運動の動きをしっかり頭にいれておく。

生活上、上を向く事が少なく加齢に伴い動きが悪くなるので加齢による上転障害も起こることもある。左右差の確認も行う。

眼球運動を見る際、両眼→片眼→両眼と繰替えし検査を行う。動きがあやしければカバーを使い眼位チェック。複視分かりにくければレッドフィルターをいれて確認すると良い。

複視にも見え方が様々あり距離感がおかしい、浮いてるように見えるとおっしゃる方もいるそう。問診時に細かく確認することが大事。

<市町村での高齢者に対するケア施策(地域包括ケアシステム)>

介護予防教室やポスターなど、体力をつける・歯や口の健康を守るなど書かれていることが多い。眼に関する情報や呼びかけが少ない。

一人暮らしの高齢者のお宅で台所のお皿が汚い、片づけがうまくできない、回覧板の内容を読んでも忘れてしまう、などが続いていると認知症として判断されてしまう事が多い。しかし実際には認知症ではなくお皿の汚れや回覧板の文字が読めていなかったとゆう例がいくつもあると発表されていた。<見えない>とご本人から訴えがないと判断がしにくくなっており眼科受信が遅れているのが現状。医療ソーシャルワーカーの方の講義だったが介護・ヘルパーの方などにもっと眼に関する情報を知ってもらうべきだ。とお話されていた。

<視能訓練士の心理的・社会的側面>

ご自身のお話を全て話して頂けることが少なく本当に必要な情報が聞けない事もある。

患者さんのお話を聞く際は眼も心も耳も使い全身をアンテナにしておく。

常に患者さんを優先に考え相手の立場に立って物事を考える。自分の親族だと思い接するよう心がける。

素直さ、謙虚さ、思いやりを持ちながら仕事をすすめることが大切。

今回の講義では基礎的な事が中心の講義だったか、基礎の大事さを改めて認識しました。

検査疾患に対する十分な知識を持ち正確な検査を行うことが大事だと思います。

みなさんに信頼され安心して任せられる視能訓練士になるために日々勉強していきたいと思います。